1日1分 E資格問題 No.8「過学習対策」

E資格問題

一日一分のE資格問題にチャレンジ!本日のお題は「過学習対策」

問題

[問題]
以下のうち、過学習対策について誤っているものはどれか。

(A) 訓練データに対して、左右反転、回転、平行移動、ノイズの付与などの変換を適用し、より多くのバリエーションを学習させることで汎化性能が向上する。
(B) L1正則化やL2正則化などの手法を用いることで、モデルの重みの値を抑制し、適度な単純さを持つモデルが構築されることで、汎化性能が改善する。
(C) アンサンブル学習は複数の異なるモデルを組み合わせて予測を行う手法であり、個々のモデルの欠点を相殺し、よりロバストな予測を行うことができる。
(D) 早期終了は訓練誤差が最小になる時点、またはその近辺で訓練を終了する手法であり、過学習を防ぎ、最適な汎化性能を持つモデルを得ることができる。

答え

 

 

 

D

解説

過学習(overfitting)は、ニューラルネットワークモデルが訓練データに過度に適合し、新しいデータに対して一般化性能が低下する現象です。以下に、有効な過学習対策のいくつかを紹介し、それぞれの手法について解説します。

  1. データの拡張(Data augmentation): データの拡張は、訓練データを人工的に増やす手法です。例えば、画像データにおいては、左右反転、回転、平行移動、拡大縮小、ノイズの付与などの変換を適用することで、データの多様性を増やします。これにより、モデルはより多くのバリエーションを学習し、汎化性能が向上します。したがって、(A)は正しい記述です。
  2. 正則化(Regularization): 正則化は、モデルの複雑さを制約する手法です。L1正則化やL2正則化などの手法を用いることで、モデルの重みパラメータの値を抑制し、過学習を防ぎます。これにより、適度な単純さを持つモデルが構築され、汎化性能が改善します。したがって、(B)は正しい記述です。
  3. ドロップアウト(Dropout): ドロップアウトは、ネットワークの学習中にランダムに一部のニューロンを無効化する手法です。つまり、一部のニューロンがランダムに出力を0にすることで、複数の独立したサブネットワークを同時に学習させることができます。これにより、過学習を抑制し、汎化性能を向上させることができます。
  4. アンサンブル学習(Ensemble learning): アンサンブル学習は、複数の異なるモデルを組み合わせて予測を行う手法です。異なる初期条件、アーキテクチャ、学習アルゴリズムなどを持つ複数のモデルを組み合わせることで、個々のモデルの欠点を相殺し、よりロバストな予測を行うことができます。したがって、(C)は正しい記述です。
  5. 早期終了(Early stopping): 早期終了は、検証誤差が最小になる時点、またはその近辺で訓練を終了する手法です。具体的には、訓練時にエポックごとに検証誤差を算出し、検証誤差が前ステップの検証誤差よりも小さくならなかったら1カウントし、そのカウント総数が所定値を超えたら訓練を終了します。これにより、検証誤差が最も小さくなる、またはその近辺で訓練を打ち切ることができるため、過学習を防ぎ、最適な汎化性能を持つモデルを得ることができます。したがって、(D)は誤った記述です。

これらの手法は、過学習を抑制し、ニューラルネットワークモデルの汎化性能を改善するために広く使用されています。ただし、どの手法が最適かは、具体的な問題やデータセットによって異なる場合があります。

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